1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | TOTAL | |
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明神台リトルグランパース | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | (0) | - | 2 |
鎌谷クラブ | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | (1X) | - | 2 |
球数を投げさせらる、2番の仕事ができるように急成長したゆうたを2番で起用。
二)あおい
左)ゆうた
遊)たかよし
投)たつき
一)しゅう
左)あきら
捕)たつま
中)ゆうき
三)しょうじろう
途中交代(あきら→つき→りゅうた)
バッテリー
たつき(3回、62球、2安打2失点、四死3、2K)-たつま
しゅう(4回、73球、0安打0失点、四死3、7K)-たつま
ロースコアゲームになるだろう
2点に抑えて3点をとる野球ってなんだ?
制球の良い外角球の攻略方法は?
相手中軸打者のライトへの大飛球対策
すべては今日の明神台戦のために、そうやって俺たちはやってきた
たつきがバックを盛り上げ、バックがたつきを盛り上げる!
1回、2回はたつきが明神打線を9球、15球で三者凡退に抑える。内野の守備も堅い!
鎌谷も1回は10球三者凡退。ひりついた空気が星川グラウンドを包みこむ!
そんな流れでやってきた
2回裏、鎌谷の攻撃
先頭のたつきが相手エラーで出塁。試合が動き出した、、
しかし、しゅうが捕飛でワンアウト。
ここで、今日6番に座ったあきら、二塁に盗塁していたたつきの牽制でショートがベース寄りに動いた!空いた三遊間に流し打った打球!(やっとこ、久しぶりに)流し打ちが決まる!一死一、三塁。鎌谷先制のチャンス!
しかし、たつまが左飛、ゆうき空振り三振で先制点ならず。
歓声と球音、そして5分おきに高架を走る相鉄の音、、騒々しい中静かに進行していた試合が、
動き出した、、!
「ピンチの後にチャンスあり」野球の教科書に書いてある言葉だ。一死一三塁をしのいだ明神台に野球の「流れ」がやって来た。
3回表
先頭7番が四球、8番にレフトオーバーのツーベース!9番に四球で無死満塁!
少し前のおまえらなら「ここで終戦か、、やっぱ2回に取っておければ、、」となるところ。しかしまえらはもう「昔のおまえら」ではない!
たつきにギアが入る!鎌谷に気合が入る!
1番を三振、2番はバント攻撃も超前進守備のショートたかよしがグラブトスで本塁封殺。たつまもナイスブロック!
「ロースコアゲーム」を初めから頭に入れた両チームの火花が散る!
しかしここで明神台3番の打席でワイルドピッチ!1点を先制されると3番にセンター前にはじき返される!2失点目。
無死満塁から無失点で二死までたどり着くもワイルドピッチで献上
そして追撃のタイムリーを食らって2失点
これが野球!
チャンスの後にピンチがあった!
これが野球!
明神台相手に2点ビハインド。
だが鎌谷の追撃は3回裏、先頭しょうじろう凡退で一死無走者から始まった!
1番あおい、2番ゆうたが連続四球と盗塁で一死二、三塁のチャンスを作る。
2点は取られたが、言い方を変えれば2点に抑えた鎌谷にチャンスが訪れた。
3番たかよし
今はチーム事情で3番に座っているが、ずっと代表と監督に教わってきたたかよしの「俺の野球」は何だったのか。鎌谷でやってきた「俺の野球」「鎌谷の約束」は、「お前ができることは」
監督のサインに何の戸惑いもなかった。
一塁塁線に転がす絶妙なバント!
これが内野安打となって俊足あおいが生還!
大盛り上がりの雰囲気の中で四番たつきはレフトにはじき返す!
そして打撃好調のしゅうがセンター前にポトリと落ちるタイムリー!
ポテンヒットであろうが、くさいバント安打であろうが
1,2番が出て、3,4,5が連続安打で結果的に2点!
ええやん、ええやん。
笑いたきゃわろたらええねん。泥くさい、土くさい、でも俺ららしい2点が入った!
2点取られたら2点取り返す!俺たちの野球!
明神台相手に互角の戦いを見せる!
4回表
ここまで頑張ったエースが先頭に四球を出すと監督は投手をしゅうにスイッチ。
この「長嶋カンピュータ」もビックリの大胆起用が、同点に追いつかれた直後、先頭死球でチャンスをもらってこの試合の流れをまた手繰り寄せようとした明神台を封じ込んだ!
しゅうは次打者に四球を出すも、鎌谷得意の二塁牽制で相手を刺してワンアウト一塁
7番打者は三振
二死三塁となっての8番打者はショートゴロで封じた!
得意の牽制、しゅうの力投で流れを持って行かさない!
4回裏
突き放したい鎌谷は二死からしょうじろうの三塁打が飛び出してチャンスメークもあおいがセンターフライ。。敵もなかなか流れを渡そうとはしてくれない。
5回表
先頭9番に四球を与えるも、ここからしゅうが魅せた!
1~3番を
空振り三振!
見逃し三振!
見逃し三振!
三者連続三振!
5回裏
二死からたつきがライト前ポテンも無得点
6回表
たつき、しゅうがずっと頭に描いて練習してきたあの4番打者からしゅうが三振を奪う!
四球を出すも、堅い守りでしっかり無失点に抑え込む。
6回裏 大会ルールの時間適用でこの回1点奪えばサヨナラ勝ちだ!
先頭あきらが得意の四球で出塁
たつま、打ちたい気持ちをこらえて送りバントもゆうき三振、しょうじろう三ゴロ
試合は特別延長(両チーム無死満塁スタートノーガード殴り合い金網デスマッチ)に!
明神台相手に俺たちここまでできるんだ、、
勝てるか負けちゃうかは、わかんない、でも今、とても楽しい、、
そんな空気が6回裏から流れ始めていた、、、
一方でもしかしたら明神台は「なんで鎌谷に、、」と思っていたかもしれない
「こんなはずでは、、」と
「なんかわからんけど超楽しい!」
この気持ちの差が出たのかもしれない、、
特別延長、明神台の攻撃
無死満塁から三振、三邪飛、三振で無得点
そして鎌谷の攻撃
あおい三振で一死満塁から、相手投手のけん制エラーで三塁ランナー生還!
鎌谷が同点での特別延長を制して2-2(1-0)で勝利した!
無死満塁からの特別延長はどう転んでもわからない。この点ははっきりいって運だ。勝った鎌谷は運が良かった。それだけ。
野球としてはリベンジに燃える鎌谷がたつき、しゅうの力投でなんとか同点でくらいついたということで明神台とは2-2の同点。
おれたちは勝つことはできなかった。
特別延長という大会ルールでトーナメントの次に進んだ。
野球は「ルールのある喧嘩」だからそんなこと言ったって俺らの勝ちでしょう!
そういう気持ちもあるかもしれない。
けれど
やっぱ
明神は強いよ。明神台はおれらがずっと目標にして、勝手にライバル意識燃やして挑戦してきたチームだ。俺たちは本当には勝っていない。2-2の同点の試合ができるくらいまで、明神の尻尾が何とかつかめるまで成長ができたということ。勝ってはいない。
ルール上、トーナメントの次に進むのは鎌谷。それだけ。
おれはそれでいいと思う。
君たちには「、、そりゃそうか」「特別延長じゃなぁ」と思って笑える馬鹿さ、いや「美しさ」がある。
だって、明神台より上も下もないよ、俺らは。今はもう俺らアホやし「一試合でも多くやりてぇ」っていうだけだから。楽しく、俺たちの野球をやる。それだけなんだから。
帰り道、「県小連頑張ってね」と笑顔で明神台の選手が声をかけてくれた。
すぐに「本部大会優勝めざして、頑張ってね」と笑顔でエールを送れたらそりゃかっこええんやろうが、俺たちはなんだか薄気味悪くヘラヘラ笑うだけになってしまった。そういう者だ。
おれはそれでいいと思う。
負けて悔しくてもさわやかにエールを送れる、そんな素晴らしい選手がいっぱいいる強豪チームがある一方で
勝ってビックリしてどういう顔をしていいかわからずニヤニヤするだけの選手だらけのチームもある。
俺たちは後者だ。
それでええんや。
明日はベイサイドカップでこれまた強豪チーム、榎デビルズ戦だ。
余韻に浸ってる場合じゃねえぞ!
なんて強豪チームのようなことは言わん。
楽しもう。
おれは
楽しめることができるおまえらが
明神台戦でもう心身ともにヘロヘロになってしまったおまえらが
好きで好きでたまらん!
鎌谷クラブ、サイコーや!