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初音少年ファイヤーズ20000-2
鎌谷クラブ00351X-9
午前の県小連から移動して星川グラウンドでの親善トーナメント1回戦。目の前で本部大会トーナメントの試合をおにぎりを食べながら観戦してからのマッチアップ。俺たちは目の前の試合を勝って勝って勝ち進むのみだ。エースたつきはもちろん連投。ヒヤッとした試合展開は「ある打席」からこちらのペースに持ち込んだ。そして1人の男が最終回、「俺の野球」を見せつけた!

二)あおい
右)ゆうた
遊)たかよし
投)たつき
一)しゅう
中)ゆうき
捕)たつま
左)りゅうた
三)しょうじろう
途中交代(りゅうた→あきら→とくむね)

バッテリー
たつき(5回、59球、4安打2失点、四死1、2K)-たつま

 

 

1回表

先頭の三塁ファールフライ、ベンチから「飛べ!しょうじろう!」なんて声も上がったがそんな声は必要なかった。しょうじろうが砂まみれになって飛びつく!このプレーがこの試合の一つの複線になった!

しょうじろうのファインプレーが出るも連投のたつきがピリッとしない。

2番に四球、3番にレフト前、そしてワイルドピッチでピンチを迎え四番にタイムリー、5番にスクイズを決められ初回に2失点、、

 

たつきを助けたい鎌谷だが、1回は三者凡退、2回はしゅうの二塁打、ゆうきのバント安打と5年生がチャンスを作るもたつまとりゅうたが凡退。0行進だ。

 

しかしたつきが踏ん張った。2回は9球、3回は7球と省エネピッチング。ゆうきの「センターゴロ」も完成!しょうじろうのサード守備が冴える!

 

こうして守備でリズムを作って気合を入れなおした3回

しょうじろう、あおいが連続三振で二死無走者。嫌な空気の中、ゆうたが魅せた。

 

ゆうた、10球粘って四球で出塁。

 

諦めない、相手を嫌がらせる、監督の2番起用に応えて魂の出塁。

この気迫が流れを完全に変えた

ゆうたに応える!キャプテンたかよし

「ゆうた!一気に帰って来い」とライトに三塁打!

 

たつきも7球粘って三塁エラーで出塁、たかよし生還!さらにしゅうがライト前でつなぎ、相手エラーもあってたつきが逆転のホームイン!

 

二死から2番が粘って出て3,4,5が続いて逆転だ。

「試合を変える1打席」というものがある。二死からでも繋げば、自分の仕事をすれば何かが変わる。ゆうたよ、それが野球だ!

 

4回のたつきは内野安打のランナーを三塁に置くも、スクイズ外しで同点を阻止。これまた9球と省エネピッチでリズムをつくる。

 

4回裏

逆転され、攻撃があっという間に終わってしまう初音軍のリズムが壊れる。

たつま四球、代打あきらもしっかり四球を選んで盗塁も絡め無死二、三塁。

しょうじろうのストライクバントは内野安打となってたつまが生還。

先頭に戻ってあおいが四球、ゆうたが死球で出塁するとたかよしがタイムリー右前打

たつきのランナーを帰す右打ちの右犠飛であおいも生還

しゅうの二ゴロでゆうた生還

ストライクバント、タイムリー、犠牲フライ、ゴロ間の加点と多彩な攻めで5点をもぎ取った。

 

5回もたつきはスイスイと投げる。先頭にライト前を許すも落ち着いて後続を打ち取り13球で仕上げる。

 

8-2で迎えた5回裏、1点取れば大会ルールでコールド勝ちだ。

この試合、再三の好守で「なにかある」と思わせたしょうじろうに回ってくる。

 

「しょうじろうがやる」攻撃前に監督がつぶやいた。

 

たつま、代打とくむねが四死球で無死一、二塁

1点とって仕留めるならバントの作戦もあったが

 

監督はしょうじろうに「お前が決めろ」のサイン。

 

2球目、しょうじろうが「目が覚めるような」強烈なライナーをレフト線へかっ飛ばす!試合を決定付ける(サヨナラ)タイムリーでゲームセット!

 

9-2で親善トーナメント一回戦に勝利!

俺たちは終わらない!野球をこのチームでの野球を味わいつくす!




 

 

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*ここからは別に読まなくていいです*

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今日は10月8日、、 10・8(じゅってんはち)という日だった。

おまえらは将来、青年になり、大人になり、おっさんになる。

大好きな野球は勿論、もしかしたらプロレスという二つの「男のたしなみ」に触れていくことだろう。もうすぐ平成も終わる。だけど10・8についてここで触れておく。

男として『じゅってんはち』をおまえらの頭のすみに置いておくためだ。

 

野球ファンにとって10・8(じゅってんはち)という言葉は知らない人はいない、それだけで居酒屋で居合わせたよそのおっさんと3時間は呑めるというパワーワードだ。

 

1994年、読売と中日が熱い熱いペナントレースを繰り広げた年、69勝60敗で並んだ両チームは残りの1戦が直接対決となった。正真正銘「勝ったほうが優勝」の大一番。長嶋の「国民的行事」「勝つ、勝つ、勝つ!」という名言が飛び出し、日本中がゆれた一戦があったのだ。

 

試合もドラマにつぐドラマで語っても語りつくせない試合だった。。それを10・8決戦という。この日のドキュメントだけで本が一冊書かれるほどのインパクト。じゅってんはちと聴くだけで野球おっさんは心が揺さぶられる、そんな日なのだ。

 

そしてプロレス

 

プロレス者(ぷろれすもの)と呼ばれる人間もまたじゅってんはちと聴くとなんだかそわそわして、血が滾る(たぎる)生き物だ。じゅってんはちと聴くだけで誰かと語りあいたい、そして、タイムマシンに乗ってでもあのときの「俺」と話をしたい、そんな恋心に近い胸が締め付けられるものがあるのだ。

 

タッグマッチでレスラーは「レスラーの格」の順番に入場することになっているが、メキシコでベルトを取って意気揚々と凱旋帰国を果たした長州力が1982年10月8日、猪木&藤波と組んでのアブドーラ・ザ・ブッチャー、B・N・アレン、S・D・ジョーンズとの試合で「露払い」のように一番に名前が呼ばれた際に、先輩に、体制に噛み付いたのだ。

 

「何で俺がお前らの前なんだ!」

 

そうして後にこのブログでも以前に出てきたマサ斎藤やキラー・カーンと「革命軍」を立ち上げ藤波に猪木に体制に立ち向かっていく、いわゆる「かませ犬発言」の発端となったのがじゅってんはちなのだ。

 

ここから長州の革命戦士としてのストーリーが始まっていく。

60年代、70年代の学生運動が「ガキの遊び」と片付けられ、権力や体制に抑えられ、牙をも抜かれた若者の抑圧をリキラリアットとさそり固めで粉砕していくそんなストーリー。

「俺たちの時代」「ジャパンプロレス旗揚げ」「全日参入と鶴田天龍」「新日復帰」、、、

プロレス界の革命児の雄たけびが、革命序曲が奏でられたのがこのじゅってんはちだったのだ。

 

話は鎌谷クラブにもどる。昨日は10月8日だった。

 

「じゅってんはち、お前たちの10・8、、、」

 

俺は、俺だけは誰にも言わずにその言葉を抱きしめて、おまえらのじゅってんはちを見届けた。

 

「今日ってじつは10・8ですよね」なんて話は誰にも出来なかった。「おかしなおっさん」と思われることが解っているからだ。

 

野球とプロレスの話はとても気をつけなければならない。「このひと、あかんやつや」と思われることも多い。でも男が男として生きるには野球とプロレスは必要なアイテムだ。俺はそう思う。

 

ちなみにおっさんくさくていややなぁとおもうかもしらんが、

 

おまえらかっておっさんになるしな!

よろしくやで!

 

じゅってんはちと聴くだけで魂が震える。でもそれは誰にも言えない。矜持(きょうじ)という言葉は軽くて恥ずかしくて嫌いだが、「誰にも言えない哀しさ」「語りたいけれど胸にしまう切なさ」はおまえらがおっさんになればわかる。今はわからなくていい。

 

ただ、お前らのじゅってんはち、とてもよかったで。

みんな輝いていたで。

 

おれは、忘れない。読売中日の10・8、長州力の10・8に加えて、2018年10月8日のお前らを心に刻むことにした。

 

 

おれは『10・8』と聴いたら心が震えるあほのおっさんや。。でもそのとき、おまえらも思い出すことにするよ。

 

10月7日の試合も含めたお前らの3連勝の『10・8』

しょうじろうのダイビングと決勝タイムリー、ゆうたの10球、たつきの打ち直しホームラン、たかよし、たつき、とくむねの三連打、たつきの連投、たつまの「俺が刺す!」、ゆうきのセンターゴロ、、、そして結果として二日間での3連勝。。

 

俺はお前らの物語を見届けるものとして、たとえ最後の大会、試合が終わっても「ありがとう」はいわないつもりだ。それはおれはあくまで「お前ら側」「おまえらと一緒」だからだ。

 

けれど、今日だけは言う。 

お前らのじゅってんはちを見せてくれてありがとう。

しびれたで。