123456TOTAL
鎌谷クラブ00000-0
大和町バンビーズ10213X-7
YB第二代表戦は先日撃破した大和町バンビーズ戦
バンビーズにしてみたら「リベンジマッチ」
午前中、苦い試合をした鎌谷軍
嫌な空気をかえることは出来なかった、、

バッテリー

ゆうのすけ-ひろき

先発
左)りょうた
中)なおき
一)ゆうのすけ
捕)ひろき
二)たつま
右)けいた
一)かえで
遊)かずき
三)たかよし


試合前
「監督、自信がありません9番に下げてください、、」
たかよしがホワイトボードを睨み先発メンバーを思案中の監督にそっと直訴していた。

絶対に負けられない試合
自分のエラーが引き起こした失点
午前の試合で左打席での初めての三振

「出る前に負けること考えるバカがどこにいるかよ!」


とはアントニオ猪木の名言だが、これだけでも嫌な予感はした。

 

1回表鎌谷の攻撃
りょうた凡退後、なおきが四球で出塁
3番ゆうのすけはサードゴロ
相手サードは二塁転送でなおき封殺

どうしたなおき、いつもの足は!
意識は「常に1個でも先を奪う」じゃなかったか
結局これが響き、ひろき2ベースでチャンス拡大もたつまが凡退して先制ならず


1回裏、バンビーズ先頭バッターの打球がたかよしに飛ぶ
一塁転送エラー、空を見上げる、、

ベンチはかずきをサード、たかよしをショートに配置換え

今度はショートに移ったたかよしにまた打球が飛ぶ
エラー!ランナー生還!

しかしエースゆうのすけが後は遊ゴロ、三振に仕留め、捕手ひろきが三盗を刺す


3回裏
先頭の鋭い打球をショートたかよしが好捕もまたも一塁転送間に合わず
直後に3番に特大ホームランを浴びる

4回裏
1,2番に2連打を浴び、中押しの1点

5回裏
3安打を集められ最後はスクイズで3失点、コールド負け、、

鎌谷はこの試合、2週前6点を奪って快勝した相手に何も出来ず0点に抑え込まれた。
これでYBは終了

 

 

自信も楽しむことも出来なくなったたかよし
センターゴロを狙える打球をゆっくりセカンドに返してしまったなおき
打撃は◎もリードで苦心したひろき
打撃でも守備でも合格点が出なかったりょうた
好捕もみせたが5番の重圧と闘ってしまったたつま
早いカウントから打って結果が出なかったけいた
2打席2三振のかえで
2打席2三振のかずき

そして孤軍奮闘も前回圧倒した相手にリベンジされたゆうのすけ

流れ、雰囲気を作れなかったベンチメンバーもだ。

 


小さき者たちよ

 

これが野球だ。

 

........

幼稚園の頃、いつもお父さんと2人で野球をやっていた。
友達と遊ぶより、家で遊ぶよりとにかく野球。

 

「一番ボールが飛んでくる守備はどこ?おれ、そこを守りたい」幼稚園児のおまえはそう言った。

 

「ショートかな、、、少年野球ならサードかな。プロとは違って右バッターが多いし、多くの選手は引っ張って『引っかける』んや。だからほとんどサードかショートという試合もある」

 

「じゃあそこをやる。試合に出るならいっぱいいっぱいボール触りたいから。鳥谷もショートだし」

 

ただ沢山ボールを取って投げたい。

 

真っ暗になるまで、月が出るまでたった2人で野球をやった。

 

おまえが投げる

 

お父さんが良い感じに左右に打つ

 

一塁手はいつも決まった公園のベンチだった

 

ノックを受けて、飛びついて取って、ベンチに向かって投げる
ギリギリのタイミングでお父さんが一塁に駆ける

「いまのはセーフか、、」「これはアウトでしょ」
1時間でも2時間でもノックをやった


「小学生になったらチームに入って野球やっていい?2人じゃない野球」

 

「2人でも1人でも野球はできるんやで、けど仲間9人とやるとすごく良いぞ」

 

「お父さんと2人でやるのも好きだけど、1塁はイスじゃなくて取ってくれる人のがいいな」

 

「打つのは1番打者。一番打席が回ってくるしおれ足が速いから。俺はイデホとかバレンティンみたいじゃないからなぁ。それに鳥谷も1番だから」

 

「打順はそのチームの監督が決めるんや。自分で決めるんじゃないで。野球はチームでやるからな。チームに必要な選手になることが大事なんや」

 

 

--

 

 

たかよし、おまえは今日の試合「ボールよ飛んでくるな」と願って守備につき、「打順よ回ってくるな」と9番に下げて貰うよう監督に直訴した。

 

「負けられない、緊張して死にそう、、」そうも言った。

 

おまえの念願の少年野球、念願の仲間とやる9人の野球、念願のショートサード、、

沢山ボールをとって投げて、たくさん打席に立ちたい、ずっとそう願っていた。

 

「飛んでくるな」「回ってこないで、、」

昨日のお前の野球はそうだった。

 

それで結果が出るほど野球は甘くない。野球は残酷だ。

 

 

 

野球とはなんだろうか、、

 

小さき少年選手達よ

たかよしだけじゃない

君たち一人一人にだってこんな物語はあったはずだ
野球が好きでたまらなかった時代
チームに入って練習着やグローブを買って貰った瞬間
新しいバットを買って貰った時の高揚感

はじめて代打で出して貰ったときの相手投手の顔

初めて塁に出てちびるほどドキドキした瞬間


けれども
怒られて、エラーして、凡退して、ベンチに下げられ、泣いて
野球が大嫌いになってやめようとした事があった選手もいただろう

試合に負けて悔しくて泣いたこともあったろう。


ドブスOLとか、シュークリームとか、プロレスラーの話とか
何のことか解らないよな。

 

原点に戻らないか

 

野球は楽しい、試合はうれしい

 

サインプレー、隙のない走塁、チームバッティング、守備のシフト

決まれば楽しい。失敗すれば怒られる

 

それもいい

 

でも、このチームで出来るのは本当にあと少しなんだ

 

どうだろうか

 

原点に戻らないか

 

「そんなこと言われてもわかんない」

そうかもしれない。

 

でもやり方は実は簡単で

自分が野球をやりだしたときのことを思い出して

グローブをスパイクを磨いて、素振りをする

 

それだけなんや

 

やってみろ

 

スッとするから。

 

野球は楽しい。鎌谷は楽しい。

 

それでいこうじゃないの