1/22の練習試合での感想を書いてみました

1月22日第二試合のスコアラーMVPは 遊ゴ、四球、四球の1打数0安打のりょうただった。

その前の試合もMVPはりょうた。ビッグイニングの起点となる四球とダメ押しタイムリーの活躍だった。

 

 

この試合、なおきがリリーフに回る都合で6番だったりょうたは2回裏の第一打席でカウント3-1から打って出て遊ゴロに倒れた。ベンチに戻ってるりょうたに監督は「あの場面はあと1球待つこともできた。本当に好きな球だったか?」とだけ告げた。

 

3-1から1球待つ------

相手はストライクを狙ってくるので打ち頃の球が来るかもしれない。見逃したらフルカウントになり「追い込まれる」ともいえる。ただ、相手投手、イニング、点差によっては「1球待つ」のは作戦だ。

 

つづく4回、りょうたの第二打席、先頭打者またカウント3-1。。。

スコアラーと監督は「3-1だぞ、りょうた!」と声をかけた。りょうたはうなずく。

そしてこらえて選び、四球をもぎ取った。これがチームへの貢献だ。りょうたはなにか掴んだかな?ほめ過ぎかなと四球に大きな拍手を送りながら思った。スコアのりょうたの打席に☆をつけた。

 

そして5回、りょうた第三打席。二死無走者。またもカウント3-1。大声で「3-1だぞ!りょうた」と声を掛けるも、そんな必要はなかった。じっくりボールを見てフォアボールを確認すると、全力で一塁に駆けていく。そして盗塁も決めチャンスを広げると相棒「しょうじ」の逆転タイムリーで生還。逆転のホームイン。

 

震えた。

 

カウント3-1のシーンが3打席続いたのは野球の神様の仕業だ。

チームは勝った。良いプレーもまずいプレーもあった。

ただ、このりょうたの2四球は格別に光っていた

 

アドバイスを受け、失敗しようが成功しようがすぐにそのとおりにやってみる。

これは難しいことだ。りょうたはそれを2度やった。そして結果も出した。

 

この試合で「見逃し三振だけはするな」といわれ「見逃し三振」で帰ってきた4選手よ。

君たちがバットを短く持って屈んでどんなボールでも食らいついてボテボテのサードゴロを打っていたら、「世界」は変わっていたのだ。大げさじゃない。とある町の小さなグラウンドのひとつの少年野球の試合展開が変われば、それはそれで君らが見逃し三振したときと違う世界なんだよ。そういうことだ。

 

ノックのきれいな打球と、執念のこもった汚い回転のボテボテの打球、相手の三塁手はどっちのほうがエラーをすると思う?必死に一塁に駆け込む敵を見て送球が反れるか反れないか。捕球する一塁手が緊張するかしないか。その結果、笑顔で君が一塁に立っているか、下を向いてベンチに下がるか。

 

ひとつの試合はそれだけかけがえがない。同じ試合はない。

 

「サードに取らせるセーフティーバントをしてみろ」の注文どおりのバントができなかった苦悩する1番打者よ。君は運よくチームで仕事を与えてもらった。まだ明確にポジションを与えてもらっていない選手を思って死ぬ気でセーフティーバントの練習をしたか?練習で好き勝手に打っていた瞬間はなかったか?寝る前にバントのことだけを考えて寝た夜はあったか?今に満足しているなんてつまらない男になるつもりか?

 

前の日の試合「三遊間に転がせ」といわれ、強烈なライトゴロでアウトになった左の首位打者よ。

悩みながらも走攻守、投球で結果を出しているが、求められるものの高さに戸惑っていないか?でも君はもっともっとチームを引っ張る選手になるんじゃないのか?

 

むずかしいのだ。わかっていてもできないものだ。

いわれたとおりにすぐやるなんて本当に難しいことだ。

そしてこれが野球なのだ。

人生だってそうだ。

 

それができたのがこの試合ではりょうただった。

 

もしかしたらりょうたの2四球は偶然だったのかもしれない。

本人もなぜ褒められているのかわからないかもしれない。

しかしこうもカウント3-1が続いたこと、凡退、出塁、出塁からのホームインと結果が出たこと

そこに野球の奥深さがある。

「りょうたは何かを掴んだ」エクセル野球スコアラーおじさんは確信している。

 

1番から4番は固定できつつあるチームで、5番でも6番でも8番、9番でもない「7番バッター」のピースが埋ったのではないかと確信した。7番打者の仕事は「クリンナップが塁に残ればドカンと返す」「下位からチャンスを作る起点になる」「率はいらない、意外性がほしい」だと思う。

ここまでの練習試合でりょうたはどれも見せてくれた。

 

チームは大会に向けて形を作りつつある。

ピースは埋っていくぞ、選手たち。

 

さあ練習で何をやるか、試合でどう動くか、ライバルの見ていないところでどれだけ振り込むか、走りこむか、ご飯を食べているときも寝る前も何時間野球のことを考えるか

 

大会まで時間ないで。

 

ヒントはりょうたにきけ。たぶん「なんのこと?」というだろうが、、